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「すいません!
直してからまた開店しますんで!!
メンテナンスのため、
一旦、閉店しまーす」
叫びながら、
まだ震えている私の体を
しっかりと支える。
「――ケガは?ない?」
耳元で囁く、真剣な声。
「……大丈夫……」
私は、まだ治まらない
震えを抑えようと、自分の衣装を
ぎゅっと握った。
「震えてんじゃん。どうした」
田辺の大きな手が、
優しく背中を撫でる。
「……く、
暗いとこ、ダメで……」
「あ、そっか……」
力強い腕が、私の体を
ぎゅっと抱き締める。
それが心地よくて、
私はぼんやりと身を任せた。
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