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***** 真っ暗闇の中、後ろから 定期的に聞こえる 「はあ」 という重いため息。 私はその度にいちいち ピクリと反応する。 恐る恐る視線を後ろに向けると、 ――暗がりに浮かび上がる、 水色のサテンの光沢。 ――ヒイッ……。 暗幕の裏にスタンバイする私の すぐ後ろに、補助役として アリス佐伯が立っている。 ……うん。これ……拷問だわ。 背後からの無言の プレッシャーに、私は さっきから必死で耐えていた。 ……もう、限界……。 私は思い切って振り返った。 「しほり、あのさ」 「話したくない」 「……」 バッサリ。 私は仕方なく、すごすごと前を向いた。
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