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「じゃあ、奈良崎さんは、
そっちを選ぶから田辺くんとは
付き合えない、ってことなんだ?」
アリス佐伯は、ふうん、と
馬鹿にしたように言って、
「ずるい人だね」
「え」
「それじゃ、田辺くんは
自由になれないじゃない」
「……自由?」
「本当は分かってるんじゃないの?
ひどいよ、奈良崎さん」
「待ってよ、何を……」
暗がりの中でも、アリス佐伯の
怒りに満ちた視線を感じる。
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