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目が覚めるといつもの部屋ではなかった。
鉄格子の窓が1つある。
「ここは…?」
逃げられる所がないか急いで探す。
壁に何かの跡を見つけた。何度も引っ掻いたような…
隣に書いてある字を見て奈津美はゾッとした。
---たすけて---
殴り書きのような書き方だった。
気が狂ったように悲鳴をあげた。
底知れぬ恐怖が心を支配する。
きっと誰かもここに閉じ込められたんだ。
その人は?
どうなったの?
逃げた?
それとも…
身体の震えが止まらない。
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