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有馬は病室をノックした。
中には窓の外を眺めている年老いた女性がいた。
「有馬さん。来てくれたの?」
茂の奥さんだ。
「近くまで来たので寄らせて頂きました。」
「まぁ、仕事中?うちの人に知られたら怒鳴られるわよ」
「そうですね。
刑事が天職だって言ってましたから。」
「…有馬さん。
私ね、もう長くないと思うの。」
「どうしたんですか急に?」
茂の奥さんはゆっくりと言った。
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