夜空

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「こんな事言って変だと思わないでね。 …私ね、うちの人はもうこの世にいないような気がするの。 だから、もうすぐ私を迎えに来るんじゃないかって。あの人、あぁ見えて寂しがり屋なのよ。 ふふふっ。可笑しいでしょう?」 有馬は何も言い返せなかった。 「あの人はあなたの事、とっても気にしてたわ。 今どきの若い奴にしては珍しいって。 あなたの事話す時ね、顔がイキイキするの。 私達は息子を早く亡くしたから… 息子が生きていたら有馬さん位だったかしらね。」
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