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「あ、待って先生!」  私は慌ててドアを押さえた。 「あのね、……ありがとう」 「何が」 「先生の言葉で、私、 本当に大事なことが 何なのか分かったから。 一応、御礼を 言っておかないと、ねっ」 私はてへへ、と笑った。 「そう。良かったね。 ……あ、じゃあ俺も」 「え?」 「あの時お前が、 椎名が泣いてたって 教えてくれたから、 話がややこしくならずに済んだ。 助かった。ありがとう」 「はあ」 ……よくわかんないけど…… まあなんかいろいろあって、 最後はチュウで仲直り、 ってことか。 そりゃあ良かった。 ま、ちょっと濃厚すぎる 仲直りって感じも しないでもないけど。
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