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「……先生……」
「ん?」
「生徒に手出して、大丈夫なの?
ヤケドするんじゃない?」
「こら。女の子が
ヤケドとか言うんじゃないの」
先生が私のおでこをぺし、と叩いた。
「大丈夫だよ。
俺、一応ちゃんとガマンしてるし」
うーん…。
いまひとつ、ガマン
し切れてないような気が…。
「――遊び、とかじゃ
ないですよね?」
私の問いかけに、
先生はふ、と笑って、
「俺なんかが、
あの椎名にかなうと思う?」
「……」
こりゃ、……この男、
相当参ってるな。
ドS竜王をも凌駕する
「椎名萌最強説」――確定。
春山先生が放送部室に消えると、
私は教室に向かって走り出した。
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