THE LONG DISTANCE OF MURDER

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「はぁ……はぁ……」  地面に座りこんで壁にもたれる。苦しい。撃たれているから当たり前なんだけどなぁ。 しかし出血多量だ。周りに血の池が出来上がっている。意識が遠退いてきた。  目の前のディスプレイを見る。私達が攻め込んできたこの要塞の自爆までの時間が表記されている。私の意識が無くなるのが先か……それとも爆発が先か……。  しかし、難航不落と言われた無敵要塞がこうも簡単に陥落するなんて。やはり、無敵なんてこの世に存在しないのか……。 「ふぅ……」  溜め息。特に意味は無い溜め息。そう言えば、彼等は、この要塞の防衛部隊の敵は無事に脱出出来ただろうか。  何故だろう。少し前の事を考えてるのにかなり昔な気がしてくる。とりあえず、何故、私がこんな状況に陥っているかを整理してみようか。(これが走馬灯ってやつなのかな)
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