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「うっわーっ。また、ババだあ!」
「俺、あーがっり!
はい、保の負け~。」
放課後。
俺、三上保(みかみ たもつ)の席周辺で、斎藤滋(さいとう しげる)と池田誠治(いけだ せいじ)と小野田敦士(おのだ あつし)の4人は、仲良くババ抜きをしていた。
あ、ちなみに高校2年生。
滋と誠治は、幼なじみらしい。
ほんで、俺と敦士と高校で出逢ってダチになった。
「負けてばっか~………。」
「一番負けたやつの罰ゲーム。
覚えてるよな?保。」
ニヤニヤして嬉しそうだな!敦士!!
そう、罰ゲーム。
好きな人に告る。
と何ともベタな罰ゲーム。
全く、誰が決めたんだ!!
「それで?誰に告るんだ?たもっちゃんは。」
お前も嬉しそうだな!誠治!!
何だよ、たもっちゃんって!!
「ねー、待ってよ。祥吾~。」
その時聞こえた、鼻にかかった甘ったるい声。
その声に導かれて廊下の方を見た俺の視界に、あいつが入ってきた。
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