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「来栖!!」
廊下に出るやいなや、目的の人物の名を呼ぶ。
ぴた、と、足を止めて、来栖はゆっくりと振り向いた。
茶色い瞳が俺を捕らえてるのを感じて、ゾクリとする。
……………初めて、来栖と目があった。
「あの!!俺、三上……」
「知ってる。5組の、三上保、でしょ?」
自己紹介しようとした俺の言葉に被せるように、来栖が俺の名前を言った。
え、俺のこと知ってたんだ?
マジで?どうしよう!嬉しすぎる!!
「俺!来栖が好きなんだ!!
付き合って下さい!」
「………………。」
あ、時間止まってる。
来栖の彼女、ポカンとしてる。
来栖は………………、あれ表情変わってない。
「えっと…………。」
「仮に。」
え?
「仮に俺と三上が付き合うとして。
どっちが突っ込む方なの?」
どっちが、突っ込む…………?
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