見えない敵

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待ち合わせ場所は個室の居酒屋だった。 山瀬を待つ間、生田はどんなネタを持って来るのか楽しみで落ち着かない。 「お待たせ~」 ゆらりと山瀬が入ってきた。 席に着くなり話を始めた。 「お宅の社長さん。 とんでもない事に首突っ込んでたよ。」 運ばれた生ビールで喉を潤した。 「とんでもない事って?」 「焦らない、焦らない。」 何枚か写真を出された。 「家?」 「そう。 この家が問題。 確証はないけど、ここには身寄りのない子供たちが集められてる。」 「それと社長の何が関係してるの?」 「生ちゃん。 これは犯罪だよ。」 「犯罪?」 よく分からず山瀬の言葉を待つ。
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