152人が本棚に入れています
本棚に追加
ねぇ……私と連絡がとれなくて、本当に心配してたの?
心配していたなら、どれぐらいかしら?
女っていう生き物は、“どれぐらい” って言葉がとても大好きだ。
私だって女だし、……誰かと比べたがる。
けどそんな権限はない。
「ねぇ刹那、早く着替えてきて?」
「……え?」
「どうしても行きたい所があるの!」
わざと笑顔を作って、安心するその温もりから離れた。
そして彼の背中を押す……
ねぇ神様……
彼を彼女に返す代わりに、最後に思い出を下さい!
――――――……
「うっわー! 素敵ー!!」
行きたい所……それは “水族館” だった。
2度も訪れて、入ることさえ叶わなかったその “場所” 。
3度目の正直って、言葉があるじゃない?
最初のコメントを投稿しよう!