9人が本棚に入れています
本棚に追加
その迷いを断ち切ったのは、西園寺祐司がテレビで語った一言だった。
「あの事件の犯人の娘もうちの和人と同い年です。もし、息子と同じ学校に入ったとしても、それでどうこう言うつもりはありません」
その言葉をきっかけにして、学校は和美の入学を決めた。
ただし、あの事件の犯人の娘が本当に入学したとは言わなかった。
知っているのは学校の中でもごく一部の人、そして、和美本人だけ。たぶん、和人も知らないはず。
最初のコメントを投稿しよう!