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困ったミラナは少し考えると左へ折れる道を選んだ。
駅の地図と自分の現在地は把握しているので、だいたいの検討をつけたのだ。
幸い改札と出口の広場の距離は近い。
ミラナは従業員に会うこともなく、短いひと時を楽しんだ。
外に出るとそこはまだ駅構内だった。
ただし出口の広場の片隅で、ピッタリ自分の感があたったミラナは誇らしげだ。
さて、このあとどうしようか。
実は今の今まで何も考えていなかった。
さっきまでは出口の事しか頭になかったし、長い列車の旅の間も、とりあえずスイスに向かおうと思っていただけだった。
腕時計を見ると午後5時。
あたりはまだまだ明るいが今日はもう休みたい。
タクシーを拾ってどこかホテルに行こう。そう思ったミラナは駅の外へ出た。
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