第1話

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彼が出ていくと、ミラナはお腹を満たすことを最優先とし、行動を開始した。 食事を終えると言われた通りにコールをして、そのままテーブルの上でタブレットを開いた。 検索をかけると一発で出た。 ケンドリック城というらしい。 ホームページによると、ここからだと車で30分程。 少し下りた湖の畔から出るロープウェイだと10分たらずで行ける。 「ふむふむ。あ、エノワーセ」 ケンドリック城のページにリンクが貼ってあった。 お。なんとエノワーセ、すごく近いではないか。 車で10分もかからない。 ミラナはまずエノワーセに行って、車でケンドリック城に向かうことにした。 よしと決定を下すと、ちょうどさっきのボーイが訪れた。 「食器をお下げしにまいりました」 彼が片付けているのを目のはしに捉えながらミラナは考えた。 車はどうしようか。 タクシー? ヒッチハイク? いやいっそ車の一台や二台どこかから拝借して…… 「………この国って何歳から運転していいの?」 「18ですね」 すかさずボーイは教えてくれた。 ……私17だけど。まあいいか。
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