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ついに家に帰る時間になった。 創は私の荷物を持ち、私を振り返った。 「帰したくないな」 困ったように眉を下げる創に、愛しさが募った。 ふっと俯く私に創が近づいてくる。 「我が儘、だな」 ふわりと私を腕の中に包み込みながら、創ははぁっと息を吐いた。 創の胸に額を擦り付けるようにして、私は首を横に振った。 ぎゅっと抱き締められて、私の胸もきゅっと鳴く。 創の背中に腕を回して、ぎゅっと抱きついた。 また明日職場で会えるのに、私たちはその場からしばらく動くことが出来なかった。
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