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ようやく名前を呼ばれて診察室に入る。
診察を受ける間、今中は待合室で待っていてくれた。
「風邪をこじらせてますね。栄養状態もよくない。
一晩泊まって、しっかりと治しましょう」
私はベッドの上でため息をこぼした。
点滴室に運ばれて点滴を受けることになった。
その間に部屋を用意してくれるらしい。
看護士さんに声をかけ今中を呼んでもらった。
「今中、ありがと。迷惑かけてごめんね。もう会社に戻っていいから」
点滴を受けながらそう言うと、今中は私を上から見下ろした。
「わかった。課長に報告も必要だし、明日休むことも伝えとく。ゆっくり休めよ」
「うん、みんなに謝っといて。よろしく伝えて」
「おう」
今中が部屋を出て行くと、どっと疲れが押し寄せた。
ゆっくり瞼を閉じると、そのまま眠りに引き込まれていった。
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