焦燥

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永井の声が頭の中を駆け巡った。 ちぃが…入院? 「どういうことだ」 「実は…---」 永井からの説明を聞いていると、上山専務が部下になにか指示しているのが目の端に見えた。 「わかった。またかけ直す」 永井からの説明を聞き、状況を把握すると電話を切った。 勿論、心はちぃのもとへと飛んでいた。 だがまだ先方の会社で、話し合いの途中だ。 俺はソファに足を向けた。 ソファに近づくと上山専務が立ち上がった。 「行って下さい」 「え…」 「大事な方の一大事、なんでしょう?」 柔らかく微笑む上山専務に、俺は目を見開いた。
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