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理由、聞かないのな。
「そんかわし、大学では話そ」
少し、堀内が不憫に思えた。
から、そんな言葉を付け足していた。
「はい、嬉しいです」
大学でも関わらなかったら本当、付き合ってるって言えないよね。
本当にこんなのでいいのかな。
「いいの?」
「え?」
「こんなの、傍(ハタ)から見たら付き合ってるようには見えないだろ。こんな扱いされてもまだ、付き合っていたいって思うの?」
「あ……はい。馬木さんが私なんかの気持ちを許してくれているだけで、奇跡です」
許す……って。俺、何様だよ。
「こうして話せるだけで、奇跡なんです」
目を細めて優しい顔をして、大袈裟なことを言う。
「凄いよね、アンタ。自分のこと卑下しながら、よく笑ってられるよな」
嫌味とかじゃなく、素直に感心した。
少し驚いた顔を見せる堀内は、肩を竦めて嬉しそうに笑う。
「凄いなんて……そんなこと、初めて言われた」
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