第5話

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「目隠し、次はお兄さんの番だよ?」 「だから……そらは名前を」 そう苦笑しながらお兄さんは、目を閉じた。 「響!?」 お兄さんの声で目を覚ますと、シーツから飛び上がるお兄さんと、響が居た場所が冷たくなっていた。 「しまった! 眠る前に響を縛っておくべきでした」 「……いや、お兄さ……聖さんが一番先に寝たから」 私も長ったらしい髪をかきあげると、トントンと階段を上がる音がした。 「フルーツとヨーグルトしか無かったけど……って何慌ててんの? 聖さん」 苺と桃、キウイが乗ったお盆とヨーグルトが乗ったお盆をベットに持ち込んだ。 自分だけズボンを履いている。 「びっくりしました。響が居ないから……」 「俺が嘉山さんの所に行くと思った? 場所も連絡先も分からないのに?」 キウイをフォークで突き刺すと、ヨーグルトに潜らせて、お兄さんの口元に運ぶ。 お兄さんも慣れた素振りで口を開けた。 「だって行かせたくなかったので……」 「そう? 俺は3人でイチャイチャする方が楽しかったよ」 最後まではしなかったけど。 目隠しした人をしてない人が愛撫してイかすだけの、じゃれあいだった。 それでも、非現実的でちょっと異常な光景だったけど。
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