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「賀山、一緒にお見舞い来てよ!頼むから」
「っあー……行ってもいいけど……でも来週からは行けないんだよね、それでもいい?」
「全然いい!マジ感謝!!」
拝むと賀山は何処か照れくさそうに笑った。ひらひら手を振って、何処かに行った。それを見送りながら、ふぅ、とさっきとは違うため息をついた。安堵。一人で行くよりも全然いい。
白色の絵の具は後で返そう。
「ここ。『よう』の病室。一人部屋だから、あんまり気兼ねしなくていい……お邪魔しまーす。よう、久し振りだな、よう」
淡々と説明の後に前置きすっ飛ばして病室のドアが開かれる。真っ白のドアだった。
「お、お邪魔します」
後ろからなんとなく挙動不審気味になりながら病室に入る。
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