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早く一緒に暮らしたい俺は、その翌日に早速渚と2人で志摩さんに許可をもらいに行った。
やっぱり渚のマネージャーの承諾を得ないと、気まずい思いをするのは彼女だから。
「…付き合い始めてどれくらい経ったっけ?2人」
「…まだ…半年も経ってないです」
…今になって気付いたけど、志摩さんの威圧感は半端ない。
身長は俺の方が高いのに。
…反対されそうなピリピリした雰囲気を感じる。
「だけど付き合いの長さは関係ないと思ってます。…ちゃんと守りますから。…全力で」
…隣に寄り添う渚の手を、強く握った。
この小さな手が届く距離にいつもいたい。
傍にいて、守ってやりたい。
「お願い志摩。…仕事に迷惑かけるようなことだけはしないから…お願いします」
「…はぁ…ホント…俺甘すぎんのかな渚には。……絶対避妊だけはしろよ。今大事な時期なんだから」
「ありがとう志摩!」
渋々同棲を認めてくれた志摩さんに、渚が嬉しさのあまり思いっきり抱きつく。
…志摩さんだからまだ許すけど…そういうとこが無防備で危ないんだって。
「…恭くんの気持ちは十分わかるよ。心配だよないろいろ。一緒に暮らさないと」
俺の心の内を読んだのか、志摩さんがニヤリと笑う。
一緒に暮らしたからって他の男除けにはならないかもしれないけど…誰よりも渚を独占できる。
…時間的には、渚を今まで独占していたのは仕事のパートナーの志摩さんだし。
正直、同棲したい1番の理由はそこ。
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