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志摩さんの了承をすんなりと得た俺たちは、一緒に暮らし始める家を探し始めた。
…だけど、なかなか思ったような家は見つからなくて。
結局とりあえずは渚が今住んでるマンションに俺が引っ越すことになった。
渚は今のマンションをすごく気に入っている。
防音設備もあるし、何より俺たちが慕っている村上さんがいる。
この人がいるといないとでは、だいぶ違う気がした。
新しいマンションに比べるとやっぱり少し古く感じてしまうけれど、その感じも気に入っていた。
それに新しく家を契約しないなら、すぐに一緒に住み始めることができる。
…とにかく全て事を急がせたかったから。
同棲を始めたおかげで、クリスマスも年末年始もお互い仕事だったけれど寂しい思いはしなかった。
こんなことなら、付き合い始めてすぐに同棲すればよかったと思うくらい。
「…なんか最近の青山、超キモイんだけど」
仕事中にいきなり俺に突っかかってくる沢。
見るとすげー不機嫌な顔。
「いいわよねあんたは。毎日デレデレで幸せそうで」
…八つ当たりならやめてほしいんだけど。
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