愛しいキミ

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「恭平は渚ちゃんのそういう純粋なところを好きになったんだろうねきっと」 …そういえば恭ちゃんは…私のどこが好きなんだろう… 今度聞いてみようかな。 「…日向さんは…美波さんのどこを好きになったんですか?」 「…気が強いくせに本当は弱いとこかな。ああ見えて実はめちゃくちゃかわいいとこあるんだよあの人は」 嬉しそうに美波さんの話をする日向さんを見てると…私も嬉しくなる。 …お願いだから、間に合ってほしい。 「…間に合うかな、まだ」 …日向さんが、弱気な声でぽつりと呟いた。 「…前から知ってたんだ工藤が美波に気があることは。…恭平には、このままだといつか後悔するぞって言われた」 恭ちゃんは多分…心の底から願っているはず。 2人が無事に結ばれることを。 「あのときは…後悔なんてしないって自分に言い聞かせてたけど…やっぱり今行かないと後悔すると思う絶対」 「…間に合いますよ絶対」 無理を言って急いでタクシーを飛ばしてもらい、京都行きの新幹線に乗り込んだ。 …あともう少し。 …心臓がドキドキする。
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