愛しいキミ

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その工藤の宣言がいつもよりも更にでかい声で、2人が付き合い始めたことがあっという間にそこにいた全員に伝わってしまった。 「ちょっと工藤…やめてよそんな大きい声で…」 「いいじゃないですか別に知られたって。キスもしたんだし」 「工藤!」 沢がみんなに冷やかされて困っているのを見つめながら…悔しがる日向を想像していたときだった。 …でかい男がめちゃくちゃ怖い顔で俺たちのテーブルに近づいてくる。 …マジで? なんでここにいんの? …日向は、沢のことだけをまっすぐに見つめていた。 「晃…何でここに…」 「美波。…今すぐ工藤と別れて俺のとこ来て」 「…今更…今更何言ってんのよ…」 今にも泣きそうな沢の顔。 …この展開、ここにいる全員が予想していなかったはず。 「日向さん!マジで今更何言ってんですか?おかしいでしょ。…間に合わなかったんだよ、あんたは」 …その工藤の言葉に、日向は余裕そうな表情で一瞬ふっと笑った。
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