愛しいキミ

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「間に合わなかった?…そうなの?美波」 沢はビクッと反応するけど…何も言わない。 ただ今にも泣いてしまいそうな感情を、必死に抑えているように見えた。 「…美波。付き合う相手間違えんなよ。…お前が好きなのは、工藤じゃなくて俺だろ」 …うわ、すげー自信…。 …でも自信がないと、確かにこんな所に乗り込んでこれない。 「晃…」 「日向さんいい加減にして下さい。…これ以上美波さんの気持ちもて遊ぶのやめて下さい。もう遅いんですよ。俺たちキスだってしましたから」 …工藤のその言葉に、日向が反応した。 「…わかった」 …そう言って日向は、沢を自分の方に引き寄せてここにいる全員の前でキスをした。 …しかも、ディープなやつ。 日向が感情をむき出しにしているとこなんて、初めて見た。 …誰もが驚きで、何も言えなかった。
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