極光の章

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文はそれからおよそ15年後、鈴の成人の晴れ姿を見てから少しして、90年の人生に幕を下ろす。 梢はそれからも引き続き22代目当主兼ホールディングスの代表取締役社長を務め、著名な絵本作家と噂になることもあったが、結婚することはなかった。 昴は後に長門の姓に戻り、MIKASAを退職後、梢の右腕として、長門ホールディングスにおいて数々の業績を上げる。 何人かの恋人と同時に付き合うなど適度に人生を謳歌するも、家族に相手を紹介することも、結婚することもやはりなかった。 慎は引き続き研究部の主任を務め、様々な発明を世に披露するも、その価値が判明するのは彼の死後であり、生きているうちに正当な評価を受けることはなかった。 やがて育ちのいいイギリス人スーパーモデルと一度婚約までいくが、2年で解消、元婚約相手はいわゆるストーカーとなってしばらく慎にしつこくつきまとうが、昴の介入でこれを解決する。 その後、ちょっとした実験事故を機に知り合った大学付属病院に勤務する看護師と親密な関係となり結婚、間もなく長男をもうける。
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