久しぶりの京都で油断してました。

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一瞬できりっとした顔へと変わっていく紫乃。 「柊、私がいない間に京で変わったことあった?」 紫乃の言葉と雰囲気に柊もおっとりとした町娘からきりっとした本来の彼女の顔へと変わっていく。 柊は左膝を床につけ右膝を曲げ紫乃へと 膝まづく。 「浪士が再び辻斬りをしておりまして治安が悪くなってきております。私も手は尽くしているのですが......あまりに多すぎて全てはできませんでした....力不足で申し訳ございません」 柊はそう言って土下座をする。 紫乃は柊の頭を優しく撫でごめんね、と謝る。 柊はそんな紫乃の言葉と行動に驚き顔を上げる。 柊の瞳の中には優しく微笑む紫乃の姿が映った。 なぜ命令を守らなかった自分を怒らないのか。 柊は不思議でたまらなかった。 「あ、あの紫乃様。怒ってはいないのですか?」 柊は恐る恐る紫乃へと聞く。 返ってきたのは軽いもの。 「なんで?柊が頑張ってるのは瞳見れば わかるしあたしが解散させたのが悪いん だから柊は悪くないよ。だから泣かないで。柊には笑顔がすごく似合うから。ね?」 その言葉に柊の目からは大粒の涙が流れ る。 そして、がばっと紫乃は柊に抱きつ く。 涙を流しながらも精一杯の笑顔を紫乃へ贈った。
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