取り敢えず着いた

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用途は直接的な摂取だけではないが、その殺戮兵器だけでも恐ろしい。 奴等は人間を襲うだけでなく、周りの自然を壊し、多種族すら襲う。 人間はそれを恐れ、対抗するためにまた世界樹を利用する。 負のスパイラルだ。 本来は、生物の生命維持に使われるか魔法に使われる魔力。 それが魔法や生命の消失により解放された時、世界樹が分解し、魔力に戻す。 しかし、過剰摂取で変質してしまうと、仮に殺戮兵器が死んでも元には戻らない。 つまり、魔力ではなくなるのだ。 世界樹は世界に魔力を満たすため、己を削り魔力を生み出す。 そうして世界樹は弱っていく。 この僕が乗っている世界樹は、もう世界樹の荘厳さを欠いている。 信じられないほどに、弱っているのだ。 「ふぅ……………」 息とともに、神力を注ぎ込む。
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