強い思いの果てに

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突然目の前の電話が鳴り出した。 受話器に手を伸ばしたけど一足遅かったらしい。 着信音はあと一歩というところで止まった。 『課長、木戸先生からお電話です』 目の前のデスクに座る同僚が電話を課長に繋ぐ。 出なくてよかった。 木戸先生の名前を聞いただけでびくりと反応してしまうなんて、我ながら動揺しすぎて笑える。 しかもさっきから避け続けている課長への電話だから尚更。 昨日のキスで、木戸先生への自分の気持ちに気付いてしまったから、はっきりさせなければいけないと思い始めたばかり。 .
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