667人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
突然目の前の電話が鳴り出した。
受話器に手を伸ばしたけど一足遅かったらしい。
着信音はあと一歩というところで止まった。
『課長、木戸先生からお電話です』
目の前のデスクに座る同僚が電話を課長に繋ぐ。
出なくてよかった。
木戸先生の名前を聞いただけでびくりと反応してしまうなんて、我ながら動揺しすぎて笑える。
しかもさっきから避け続けている課長への電話だから尚更。
昨日のキスで、木戸先生への自分の気持ちに気付いてしまったから、はっきりさせなければいけないと思い始めたばかり。
.
最初のコメントを投稿しよう!