引き続き、彼の観察。

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚ 「メグ、メグ待って!」  メグは、足が速い。  だけど、地味っ子って言われて目立たない私だって、そう引けは取らない。  メグの背を見失うことなく追い続け──やがて私達は、体育館裏の人気のない場所にたどり着いた。  ハアハアと肩で息をしながら、メグは体育館の壁にもたれてその場にへたり込む。  私は地面に散らばっている枯葉をかさかさと踏みしめながら、ゆっくりとメグのそばに近寄った。  メグは走ったのと泣きっぱなしなのとで、何度も咳をしている。  その隣に腰を下ろし、メグの呼吸が少しでも楽になるようにと丸められた背中を撫でた。 「メグ、浅海先生が追いかけようと、してくれてたけど……私が止めたよ」 「……」 「目立ったら、大変だと思って」 「……」 「浅海先生に来て欲しかっただろうけど……ゴメン」  息を切らしながらそう言うと、メグは立てた膝に顔を埋めながらぶるぶると首を振った。 「ありがと……」  掠れ声でも返事をしてくれたことに、ホッとした。 「……でも、いいの……もうやめる。浅海先生に、これ以上迷惑かけられない……」 「メグ……」  浅海先生、という呼び方に一瞬違和感を覚える。  だけど、私には何故かメグの考えていることが判る気がした。 .
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