僕というものをさだめられた日。-Refrain-

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚  それから何日が経っただろう。  友達とサッカーしよう、なんて適当に場所を探しながら住宅街を走っていた時だった。 「あっ」と甲高い声がして、それに聞き覚えがあった俺は思わず振り返った。  ──すると、明らかに俺達より学年が下っぽい集団。  その中にあの子がいた。  真っ白な肌、赤く上気した頬、真っ黒な日本人形の髪に、真っ黒な大きな瞳。  ピンクのポンチョ型のコートを着ている。襟のところでちょうちょ結びにされた飾り紐の先には、フワフワの白いポンポンがついている。  ……また、とんでもなく可愛らしい格好をして……。  思わず顔を赤らめてしまいそうになったけど、すっぽかされたことを思い出して、俺はぷいっと知らん顔をした。  友達の輪に戻りながら、ちらっとはるかちゃんを盗み見ると、今にも泣きそうな顔をして俯いていた。  変なの。すっぽかされたのは俺なのに。  なんであの子が、泣きそうになってるんだよ。 .
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