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陽が暮れそうになって、早く帰れと親から言われている子達がぱらぱらと帰り始め、残った友達も何となく気が削がれて、そろそろ帰ろうという雰囲気になってきた。
ボール遊びを禁止されている公園が多いから、たどり着いた広場はいい穴場だったんだけど。
ぞろぞろと4~5人で列を作るようにして歩き始めた、その時。
「……あの、ひとし、くん……」
蚊の鳴くような声だった。一番後ろを歩いていた俺は、まさか、と思いながら振り返る。
すると、さっきのピンクのふわふわしたポンチョ姿の女の子が木陰から覗いていた。
あれから、どのくらい時間が経ったと思ってるんだ。
まさか、ずっとこっそりついてきていたのか?
俺は前を行く友達が全然こちらを気にしていないのを確認してから──そっと列から離れた。
俺がいなくなったところで、「坂田はしっかりしてるから、いいや」なんて言って勝手に帰ってしまうだろう。
そもそもこの広場を見つけたのは俺だ。
みんなはともかく、俺はひとりでも帰れるし。
そうして、木陰から困ったような顔をして覗いているはるかちゃんのそばに駆け寄った。
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