はるのおまじない

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大きめのそれは、普通に着るとあまりにダサいから。 私は袖を掴んでグッと伸びをするように上に引っ張った。 そしてウエストの部分を着崩しダボつかせ、小さなフェイスタオルを懐に突っ込んだ。 最後に素足になって、部室を出た。 着替えている間に来ていた他の部員が、遠巻きに白眼視している。 私がそちらに視線を向ければ、ビクつきながら慌てて俯いた。 言いたいことがあるならはっきり言えばいいものを。 (バカみたいだ……) そう思って、けれどそれは自分も同じだと私は自身を嘲笑した。
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