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……仁とは、幼馴染だった。
家が近かったから、よく一緒に遊んだ。
けれど、確か小4の夏だったと思う。
何かがあって、私は仁に逆らえなくなった。
仁は、小さいけれどちょっとした手術なら行える外科の病院の子であったから。
継ぐのが必然だった。
なのに私は彼に怪我をさせてしまった。
……らしい。
その頃の記憶はあいまいで、よく覚えてないのだ。
ただ、そう言って仁は事あるごとに私を言葉で蔑み、次第には手を出すようになり、今では、学年で知らぬ者がいないのではないかというほどはっきりと。
……何故こんな風になってしまったのだろう?
今更、考えたくもないけれど。
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