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「……あなた、ウロウロと鬱陶しいわ」
カランカランとベルの音がして、重い木の扉が内側から開かれた。
辛口なことを言って中へといざなうのは、人形のように美しい容姿を持つ銀髪の少女だ。
少女は汚いモノでも見るような視線で"はる"を睨めつける。
ひくりとカラダを引かせた"はる"に、少女は綺麗な眉を歪め、
「用がないのだったら、消えてちょうだい。"あなたみたいなひと"、あたし大嫌いなの」
きっぱりと言い切った。
美しい容姿とは正反対の、強烈な物言い。
そのギャップに"はる"はますます怯えてしまった。
と、奥からやわらかな声が少女を制した。
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