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そもそもそのデパートはお客がこないことで有名で、店員は常に暇。
いや、けれど忙しいときは忙しいという特殊な場所であった。
今日は暇だしな…と呟いて、小太郎はしぶしぶ紙切れを見た。
すでにくしゃくしゃになったそのよれよれの紙切れには、
こう書かれていた。
「……」
いや、そこには何も書かれてなどいなかった。
それはただのくしゃくしゃの白紙の紙だ。
「おい、ことり、これなにも書いてないだろーが」
そんな悪態をついてことりを見る小太郎だったが、
ことりはレジカウンターから移動していた。
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