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麗香を送った後に、来た道を戻り優里の住むマンションへと向かう。
優里の泣き顔は、何かを訴える様な表情だった。
優里は昔から、辛い事があっても決して口には出さない。俺に傷付けられながらも別れなかった間もそうだった。
文句の一つでも言えば良いのに言わない。言いたい事があっても決して口にはしない。
そんな女を今まで見た事がなかったから、不思議で仕方なかったが、そんな優里に本気で惚れた。
付き合い始めは聞き分けが良く我が侭も言わねぇ理想の女だったが、七年たった今は逆だ。
文句の一つでも言ってくれりゃあ良いのにと、思う俺がいる。
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