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一次会が終わると、私はロビーの長椅子に深く腰を掛けた。
あっ、循環器科の早瀬先生と佐々木さん…
ありゃ二人でこのまま消えるな。
うわっ!
検査技師の前田さん、4病棟の川村さんにキスしてるし――気持ちワル!
酔いが回り、無礼講を楽しむ人達の姿を観察する私。
こうして酔っぱらいを眺めてると面白いなぁ~
あ~、私も十分酔っぱらいだけど…。
込み上げる笑いに、思わずククッと喉を鳴す。
「櫻井さん、こんな所でなに一人でニヤケてるの?」
突然、頬杖をつく私の横から聞こえて来た男性の声。
「えっ?!」
私は目を見開き振り向いた。
「なんだ~水島先生かぁ~。ちょっとね、貴重な人間観察を」
「人間観察?よく分からないけど…楽しそうだね。あ、櫻井さんは二次会行かないの?」
水島先生は私を見つめ微笑む。
「ん~…先生は二次会行く?先生が行くなら私も行こうかな~」
頬杖する手を外し、先生を見上げ微笑みを返した。
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