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「唯…」
何も知らない直人は、私を抱きしめ深いキスをする。
やっぱりしなきゃいけないのか…。
口づけを受けながら、自然と瞼に力が入る。
「……」
「ねぇ、昨日プロのお姉様にしてもらったのに今日もしたいの?」
咄嗟に唇を離し、直人の唇に手を押し当てる。
「なに?妬いてるの?あっちは商売なんだし…俺だって行きたくて行ったわけじゃないだろ?そんなの唯だって解ってるじゃん。気持ちのないセックスなんて、したことにならないよ」
直人はそう言葉を返すと、私の手を退け再び深いキスをする。
――気持ちのないセックスはしたことにならない――
なら、私にとって直人とのセックスはしたことにならないのかな…。
絡まる舌を、気持ちも無くただ受け入れる。
そして、私はそのまま直人に身を任せた。
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