330人が本棚に入れています
本棚に追加
先生と結ばれた日から、数回直人に抱かれた。
しかし、それはただの義務…できればしたくはなかった。
直人の事はもちろん嫌いではない。
正直でサッパリとした性格の彼の側は居心地がいい。
結婚しても、今までの自分のペースを乱される事は無いだろう。
…しかし、何かが違う。
私を熱くする…身も心も溶け合うような感覚。
愛し愛され、やさしく包み込まれる幸福感。
私は、先生と出会いそれを知ってしまった…。
直人は、昔かなりモテたらしく女の扱いには慣れている。
セックスにおいても手慣れたものだ。
先生と比べたらテクニックは確かに直人のが上だとも思う。
…でも、そんな事は関係ない。
私を壊れ物のようにやさしく包む手…
互いの気持ちを確かめる様に重ねる柔らかな唇…
そして、
優しさの中にある情熱的な激しさ…。
彼の全てが私を虜にし、身体だけではなく心も完全に逝ってしまう。
心が逝くから身体も逝く――そう言ってもいいだろう。
最初のコメントを投稿しよう!