叶わぬ夢

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翌日仕事が終わると急いで寮に戻り、シャワーを浴びた。   7時かぁ… 先生終わるの8時くらいかな。   お出掛けの準備をしながら、ひたすら先生からの連絡を待つ。   8時半。未だ連絡は来ず。 遅いなぁ… 患者さんの急変でもあったのかな…。     私はベランダに出て、病院の正面玄関を眺めていた。     先生は、必ず裏の駐車場から正面玄関のロータリーを回って帰る。 しばらくすると、先生の車が正面玄関から車道へと出てきた。     「来た!!」   思わず歓喜の声を上げる。   同時に、先生からの電話が入る。   「先生お疲れさま!私お腹空いちゃったよ~」   「ごめんごめん!急に入院が入って指示だしてたら遅くなった。 俺も腹減ったぁ~。ねぇ!ラーメン食べ行こ!」   「うん。いくいく!」     私はいつもの待ち合わせ場所である、病院の裏の空き地の前まで走った。
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