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「…そうだね。俺も唯といると本当の自分になれる。一緒にいる時間を大切にしたいし、何でも隠さず話したい」
「…うん」
お互い見つめ合い、クスッと穏やかな笑みを交わした。
「私ね、子供産むなら女の子が欲しい!絶対女の子!」
「俺はね~、俺も女の子だな!『うちの娘は絶対渡さんぞ!』って頑固オヤジやるから」
「それって娘がお嫁に行く時の話でしょ?気が早すぎ~」
「だよね~。でも、女の子っていいよなぁ~」
帰り道の車内では、将来の子供について盛り上がった。
「私ね、女の子ならもう名前決めてるの」
「名前!?唯こそ気が早いじゃん」
「うん、早い。はははっ!」
私は笑顔を浮かべる先生の横顔を見つめ、声をあげて笑う。
「で?女の子なら何て付けるの?」
「凛!」
「凛…りん?」
「うん、凛。可愛いでしょ?」
「確かに可愛い!唯の娘の凛かぁ~。うん!いいかも!」
「じゃあさ~、先生も女の子生まれたら凛って付けなよ!お互いの娘の名前が同じなんて、なんか秘密っぽくていいじゃん!」
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