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「そう言えば奈美がこの家知ってるって。あの子に見つかったらマジでアウトだよ」
「あの子、噂好きって有名だからね。気を付けないとな」
奈美の話をしている間に、先生のマンションに着いた。
まず私から車を降り先に小走りでマンション内に入る。
そして、後から先生が周囲を気にしながら入る。
病院関係者や同じマンションの住人に見つかったら大変だ。
ラブホに行くことも考えたが、二人とも明日は朝から仕事。
私は夜中に帰るつもりであった。
部屋に着くとリビングのテレビをつけ、ソファーに腰を下ろした。
「何飲む?ビール?珈琲?…あ、リンゴジュースもある」
先生が冷蔵庫の中を覗きながら言った。
「う~ん…今日はお酒はいいや。ジュースがいい」
「了解」
しばらくするとグラスに入ったリンゴジュースが出てきた。
「このジュースって、リンゴ100%の紙パックのでしょ!メーカーは〇〇〇!」
一口飲んだ私が得意気に声をあげた。
私の言葉に先生は驚いた表情だ。
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