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寮のエレベーターを待っていると、後ろから誰かの足音が近づいてきた。
「あれ?唯じゃん!今日は日勤だったんだ」
足音は綾子であった。
「綾子…お疲れ」
生気が抜けた声を漏らす。
「唯?!あんたどうしたの?…なんか様子おかしくない?体調悪いの?」
綾子が私の顔をまじまじと覗き込む。
「うん…体調悪いかな…」
「なんかあったの? 」
心配そうに私を見つめる綾子。
「…綾子…わたし…どうしよう…」
綾子の顔を見て気が緩んだのか、私の目に再び涙が滲んだ。
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