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そのあと私は寮に帰り、ベランダから先生の車が見えるのを待ち続けた。
私が先生に電話をした2時間後――
病院から先生の車が出て来たのが見えた。
私の伝言、聞いたかな…
先生にもう一度電話をしようか…
…でも何て言えばいいの?
ベランダから先生の車を見つめ、何も出来ない自分へのもどかしさにキュッと唇を噛む。
今から彼は、彼女の待つ修羅場へと飛び込んでいく。
…ごめんなさい…ごめんなさい…
そんな言葉が何になるのか…
でも、今の私には何もできない…。
…全部私のせいだ…
私が、先生からすべてを奪う…。
どうすればいいの?
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