屈辱

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「俺と水島が同じ大学出身って知ってる?」     「はい…知ってます」   震える唇が小さな声を漏らす。   ――水島先生からは、森先生とは同じ大学出身だと聞いたことがある。 そして、今でも親しい仲であると…。     ――じゃあ、水島先生が森先生に?!   …いや、そんな事はあり得ない!   水島先生は、そんな秘め事を軽々しく他言する人ではない。     もともと、自分自身の話をすることにさえ抵抗を感じる人だ。     じゃあ、なんで森先生が知ってるの?!     錯乱に似た思いが押し寄せる。
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