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「いえ…婚約者です…」
「ああ、婚約者さんですか!はじめまして。先生にはいつもお世話になっています」
私は、会釈をし笑顔を突きつけた。
…さっきまで震えていたくせに…
不純な口から、ペラペラと言葉が発せられる。
恐ろしい事に、今は余裕すら感じる…
嫌な女だと自分でもわかっていても、『うちの水島』という言葉で嫉妬心が沸き上がる。
婚約者を目の前にして、私は醜い女優となっていた。
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