心の穴

7/10
前へ
/32ページ
次へ
お粥を一口食べた…   美味しい。     もう一口…       ――――涙が一粒、流れ落ちた。   綾子は、そんな私の姿を黙って見つめる。     「ほら、器の中に涙が入るよ。…お粥、もう少し塩分減らしておけば良かった」   綾子が、冗談交じりにポツリと言った。     「…うん、少し塩辛くなっちゃった」 親友と視線を合わせ、少し笑顔を作ることが出来た。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

297人が本棚に入れています
本棚に追加